2011年12月18日日曜日

ピクルス通信no.132 ゲー術

忘年会

生ビールを中ジョッキで2杯飲んだ。飲まされた。いや、飲んだ。

これは下戸で生きてきた私史上、事件といえる。

飲んでいる時はあまり食べないほうがいいと忠告されながらも、そこは火鍋食べ放題コース、たらふく狙いで食べた。飲んだ。

吐いた。

洗面器に頭をつっこみ、赤(各種肉類)緑(葱、白菜、ちんげん菜)白(えのき)色とりどりの吐瀉物を茫然と目にしながら、つい先日観たものが頭をよぎった。

「ぽ、ぽろっく、、、、」


ポロックのアトリエ再現の床は撮影可

音声ガイドが用意されている展覧会は多い。作品の脇につく説明文を読むのがおっくうな私は(or 圧倒的に独りで観ることが多くてその慰みに私は)もれなくガイドを利用する。500円。

ジャクソン・ポロック展(@愛知県美術館)の音声ガイドは、彼は好んで聴いていたジャズをバックにお楽しみ下さい、という趣向だった。

そこで聴かれたのはデューク・エリントン、カウント・ベイシー、ベニー・グッドマン、ジーン・クルーパー、ビリー・ホリデイ。全て1950年以前の録音の、ビバップ以前のジャズばかり。

床に広げたキャンバスの上で縦横無尽に塗料を滴らしていく「ポーリング」技法を確立させた作品「ポーリングのある構成 Ⅱ」をポロックが発表したのが1942年。折しも、それまでのジャズに比してより即興演奏の可能性を拓くビバップが胎動し出したのもこの頃だ。
ビバップならばその自由な精神とあいまってポロック作品との親和性が理解できる。

ポロックはビバップを聴いていなかったのだろうか。

きっと展覧会開催サイドはポロック言質を取った上でビバップ以前のジャズを採用したのだろうし、それを信頼したい。

だが、微妙なズレを感じたのも事実。それが不満というより、興味深かった。

そんなに予定調和には行かないか、という。

ジャズに限って言えば、もっと時代の下ったフリーやアヴァンンギャルドのほうがより親和性が高いと安易に連想したくなる(もっともポロックは「私は偶然を利用しない。むしろ偶然を否定する」との言葉を残しているのだが)。

それほどポロックの境地は時代の精神を先取りしていたものだった。では逆に、ジャズの語法を次々に刷新していくミュージシャン達がポロック作品を見ていた可能性はいかほどだろう。

若竹ポポロ

6 件のコメント:

  1. 生中2杯でアウトですか、シンドイですね。
    もう体質的にアルコールがダメかも、残念。。。
    かといってノンアルコールビールでは気分も今ひとつかな、、

    ポロック展、知りませんでした。
    面白そうですね、是非行ってみたいです。
    もちろん音声ガイドのオプション付きで^^
    久保田スポロガム

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  2. 久保田さん

    いつもありがとうございます^^

    はい、シンドイです!悲しい!でもこれからちぃーーーっとづつでも飲めるようになりたいです。

    ポロック絵画が生むリズム感はきっと楽しんでもらえるかと!音声ガイドとのマッチングがいかほどか、久保豊さんのご意見も伺いたいです。

    最近B・グッドマン、T・ウィルソン、G・クルーパーのトリオの演奏をよく聴いています。カーネギーホールのライブ。G・クルーパーのドラム、今の耳で聴くととても新鮮です!

    若竹

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  3. あっ、スポロガムは私には高尚すぎてわかりませんでした! 若

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  4. チョイバカオヤジです。
    ポロック展は小生の周りでも大いに話題となってます、キャッチの「ピカソを超えた男」(引用文字遣い不正確かも)ってのが・・・(「そりゃないだろう!?」ってね)。

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  5. GTおじさま

    たしかに。何事も歴史を直線的に考えることは弊害が大きいような気がします。

    にしてもキャッチコピーとしては成功しているのでしょうね。ポロックは知らなくてもピカソを知っている人は多いですもんね。そこらをがばっと鷲掴み。

    若竹

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  6. チョイバカオヤジです。

    >にしてもキャッチコピーとしては成功しているのでしょうね。ポロックは知らなくてもピカソを知っている人は多いですもんね。そこらをがばっと鷲掴み。

    なんでしょうがねぇ・・・或る意味受け入れられ易いピカソのイメージをもって観に行った人が、結局のところ現代美術から離れて行ってしまうような気もするんですよね。とりあえずガバッと掴んでおいてあと知んないよ、っていう金融市場至上主義的な事にならないかとおせっかいな心配をしてしまう訳です(ホント、おせっかい)。ま、それはともかく、本年中はお世話になりました。来年もよろしくお願いします。
    では良いお年を。

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