2011年8月8日月曜日

ピクルス通信no.113 どっち


マーサの幸せレシピ [DVD]
マーサの幸せレシピ

キース・ジャレットの《Country》をテーマソングとし、舞台となっている雪の降るドイツにあたたかいトーンを与えている映画『マーサの幸せレシピ』は、その他にも要所に音楽を小道具としてうまく使っていました。

料理の腕前は一流だけれど人付き合いはさっぱりの女性シェフ、マーサ。

母親を交通事故でなくした8才の姪っ子の面倒を見ることになり、お互いに心を開くことが上手く出来ずに、ぎこちない交流が描かれていきます。

二人の関係に明るい光を差し込むことになるのがマーサの店に新しいスタッフとして働くことになった陽気なイタリア人シェフ、マリオ。

彼は厨房にラジカセを持ち込みお気に入りの音楽を流しながら冗談交じりに仕事をします。

そのうちの一曲が《Volare》。

(話を中断して口に指をあて)「聞いて、、、、味わい深い歌い方だ 素晴らしい」

確かに鷹揚でねっとりとした色気のある名唱でした。

歌っているのは誰だろうとエンドロールで目を凝らし確認しました。

「Dean Martin」とありました。

ディーン・マーティンね。ふむふむ。

後日ミュージックファーストで物色していると、ありましたありました。

喜んで購入。

ベリー・ベスト・オブ・マーティン・デニー
The Very Best of Martin Denny

間違えたようです。

これは「Martin Denny」、マーティン・デニーでした。

ディーン・マーティンマーティン・デニー

ほぼ一緒じゃん。違うの?回文みたいな。間違えたってしょうがないよね。

しかし前者は映画好きならば知っている名前であるらしく、後者は音楽好きならば知っている名前であるらしいので、結局私の底の浅さがよくわかります。

エキゾチックサウンドの創始者マーティン・デニー。

ヴィブラフォン、マリンバ、ピアノ、パーカッションに鳥の鳴き声やら風鈴やら三味線やらなんの楽器が見当もつかない音やらが加わって、「エキゾチック」一言で済ませてしまうにはあまりに乱暴に思えるトロピカルでマジカルな、でもやっぱり「うーん、エキゾチック」と納得してしまうサウンド。

ジャズリスナーには「ジョージ・シアリング五重奏楽団が寝違えたような音」と伝えたい。

足もつっているはずです。

夢か現かわからない白昼夢のような音楽体験。そして涼感もたっぷり。湿気な〜し。

カーエケエケという竹の筒状の楽器を使った《Bamboo Lullaby》という一曲がありました。

苗字に「竹」を持つ私には聞き捨てなりません。

訳して「竹の子守唄」。

「竹の、子守唄」なのか「タケノコ守唄」なのかどっちなのでしょうねぇ。


若竹タカワ 

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