2011年7月3日日曜日

ピクルス通信no.108  ルックス問題

近々、社員旅行で台湾に行く。

私にとって初の海外旅行のため、パスポートを申請しに行った。

以前に撮った証明写真の余りがあったのだが、サイズが足りない。

併設の写真館で撮影してもらうことになった。

撮影してくれるお姉さんは手際よく私を椅子に座らせた。

間もなくシャッターボタンに手をかけ、あとは押し込むだけ。

さて押し込むすんでのところで指をぴたと止め、驚いたように顔を上げた。

「その眼鏡、逆さにかけていませんかっ?」














 
いいえ。

お姉さんや、パスポート申請の際にそんなふざけたことできましょうか。否でしょう。

「これリバーシブルでんねん、ってまさか」と乗ってあげることもできなかった。

もっともお姉さんが職務を離れて素のリアクションをとってくれたようで嬉しく、こちらの頬も緩んだ。

そんな事情もあってか、自分で言うのもなんなんだが、リラックスした表情の好ましい顔写真がすりあがった。

後日、出来上がったパスポートを友人に見せた。

表紙をめくって顔写真を一瞥すると、しばし唖然としてから口を開いた。


「ねぇ、もう少し『よそ行きの顔』は出来なかったの?」


※ ※ ※

台湾旅行にあたっては、千種vivanを介して知り合った年長のキミリアーノ(敬称略)から多大なるお薦め情報をいただいている。

情報その1 情報その2 情報その3 

音ネタ、街ネタ、物ネタ.....etcをビビットな写真たっぷりに綴った彼のブログfrom KIMILIANO's FACTORYはヴァイタルに生きるすべての名古屋っ子のために。

私はキミリアーノと会うとき、いつもカネと女の話ばかりしている。

一方的に「金ないわ、彼女できないわ」の愚痴を聞いてもらっている。

いつも伊達でいなせな彼は、「お洒落に気をつかいなさい」とアドヴァイスをくれた。

曰く、「裾をロールアップすべし。おのずと視線は靴にいく。そこでクラシカルな靴をあわせる。完璧、だ」。

曰く、「襟、立てい」。

曰く、「君は仕事着と私服を使い分けていないようだね。変えるところは、まず、その意識なんじゃないかな」。

Ode to Duke Ellington
Piero Umiliani : Ode to Duke Ellington

「キミリアーノ」と言ったってイタリア人ではない。

たぶんイタリア好きなのだろう、「きみとし」さんのお名前をもじってのこと。

彼自身演奏家でもあるようなのだが、そこらへんの詳しい話はまだ聞いたことがない。

よって持ち駒のイタリアもので済ませておく。

シネ・ジャズ界の巨匠(といっても私は知らなかった)、ピエロ・ウミリアーニが敬愛するデューク・エリントンに捧げたカバー&作品集。60年代〜70年代の録音。

シンセサイザーやモーグなどの電子楽器を大胆に導入してビッグバンドに新奇な色調を持たせている。未来的。

8ビートにアレンジされている曲も多く、エリントン音楽のポップな側面が際立たされている。

男気あふれるプレイで評価の高いGianni Basso(ジャンニ・バッソ/ts)の参加もあるが、Marcello Boschi(読み方はマルセーロ・ボッシィか?)が吹くアルトサックスの美しさが印象に残った。エリントン楽団におけるジョニー・ホッジスの役割を十二分に果たしていると言える。

全編の洒落たムードは、フランスのエスプリなジャズとはまた違って、「さすがイタリア」と思わせるカラリとした色気がある。

※ ※ ※

職場の飲み会という機会。

キミリアーノの教えを実行する時が来た。

仕事を上がり、制服にしている白シャツを脱ぐ。

汗ふきシートで身体を拭き、さっと制汗スプレー(ちょっと香り)。

そして一張羅のマリンルックなポロシャツを着込んで会場に臨んだ。

席に着くなり、女性スタッフに言われた。

なにその私服。変だよ

周りの「あっそれ言っちゃった」という表情といったら。


若竹ベッタラ

2 件のコメント:

  1. ナニ、「なにその私服。変だよ」だとーっ!
    随分と失礼な女ですね。
    「てめえこそ、xxx!!」と、ボクならキツく言い返してやりたいところですが、
    若竹さんは優しいんですね。そこは怒っていいですよ。

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  2. 久保田豊秋さん

    かばっていただいてありがとうございます(笑)

    僕は優しいのではなく、たんに腑抜けなんでしょうね。

    心の中では「てめえこそ、×××!」と言ってるのかもしれません(笑)

    若竹

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